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地球1周分余りの4万キロを日々の暮らしの中で歩き抜くことを目指すグループが仲間を募っている。「歩行道普及協会」(事務局、東京・南青山)と堅苦しそうな名前だが、会員たちは気負わず、マイペースで歩きつづけている。 会の代表幹事を勤める大黒屋宏芳(おおぐろやひろよし)さんが、比叡山の「千日回峰行」に感銘を受け、取引先の人たちに「歩こう」と声をかけたのがきっかけだった。目標距離の4万キロは、歩く「足場」である地球を意識して決め、「自分のペースで、できる限り毎日歩き、だんだん距離を伸ばす」ことだけを会則にした。同会は、ゼロから歩いた距離を加算していくのではなく、4万キロから日々の歩行距離を引いて減らしていく。「足し算の歩きは距離を競いがちになる。引き算の歩きは、無とか空を目指す営みだ」と大黒屋さん。そんな考え方から、減算万歩計の実用新案も登録した。 記録をこつこつと積み重ねていくことが、やがて、自分の「記念碑」へと実を結ぶ。「壮挙へと向かう仲間をもっと増やし、励まし合って達成したい」というのが、広く会員を募集する理由だ。 |
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